こんにちは 治癒処の中野です。
先日、昔のバンド仲間の奴が心筋梗塞で急逝してしまいました。まぁ明らかに運動不足の体型だったので
心臓の血管に負荷がかかっていたかもしれません。通夜では撲と一緒にバカやってたヤツらもかなりジジイ化してるのに、
通夜でも黒革ジャケットを着て来ているのを見て笑ってしまいました(ちなみに私は4つボタンのモッズスーツで行きました)。
もう終活の年齢だと悟った通夜なのに、それに抗う仲間がまだいっぱいいる事に元気づけられた夜でした。
さて、私ら枯れていくジジイの話は置いといて今回は超若い奴らの症例報告をご紹介しましょう。
症例1 R君 11歳 男性 脛の痛みと胸やけ
小学6年生R君のお父さんお母さんは当院に通院している患者さんです。
ある日R君のお父さんから電話で問い合わせがありました。“子供がずっと脚が痛いと言ってるんですが、整形外科でも原因不明
で良くなりません。鍼灸治療で良くなりますか?” って何とも抽象的な問い合わせだったので “診てみないと何とも…” と答えると
そのまま予約を取って2,3日後にお子さんを連れてきました。
触診では脛(スネ)前脛骨筋がガチガチに固まっています。若造(小学生)の脚とは到底思えません。ももの前面も硬さ有り。
鼠経はくすぐったい。腹、特に臍周りがガチガチに硬いです。臍周りがかなり硬いので、カルテを見ると昔“花粉症”とあります。
“昔、花粉症って今は(症状)大丈夫なんですか?”
私の問いにお父さんは “はい、鼻甲介をレーザーで焼いたので大丈夫そうです”
“焼いちゃったんですか…”
“はい、花粉の症状が出るたびに…4,5回レーザーやりました”
私は内心 “うわぁ、マジか!”と思いながらR君の鼻周りを丁寧にチェックすると…有るわ有るわ…圧痛点。
鼻の周りには胃経、大腸経、任脈と、大事なツボの流れがあります。中でも胃経は脚のスネまで伸びているツボの流れです。
“これじゃないか?” と思い、R君の痛がる鼻周りの圧痛点を優しく?丁寧に1分くらい入念にマッサージしてから
ガチガチに固まってる前脛骨筋をチェックすると…筋肉の表面がふわっと緩んだので
“これだ!”って言いながら赤の顔鍼を圧痛点全てに浅く刺入しました。顔に鍼を刺すとマッサージした時よりも
明らかに脚のスネが緩んでます。
20分程置鍼・・・
脚のスネをチェックするとガチガチは消失、フワフワに緩んでます。
“鍼、抜くよ”
“鼻の周りが温かくて気持ち良いです、なんか胃の気持ち悪いのも無くなりました” とR君。
R君が起き上って動き回りますが足の痛みは全く無し。胸やけも感じません。
お父さんが “鼻のレーザー治療が原因だったんですか?” と問いかけます
“さあ?でも一因はあったんでしょうね”
脚のガチガチな痛みと胸やけが鼻の鍼刺激で解消したんで、首を傾げながら親子は帰って行きました。