こんにちは 治癒処の中野です。
今回の症例報告は“特殊な五十肩”です。
…通常、当院では頸の深部のコリを取り除く事で患者さんがよく訴える
“肩にロック(施錠)があってこれ以上腕を挙げられない”って症状に対し
頸深部のコリを手足のツボで取り除き、ロックを外します。
今回の特殊な五十肩は、通常の鍼治療ではロックを外しきれないパターン
の為、いろいろ工夫して治癒へと導いた奮闘報告(汗)です。
Sさん 女性 40代 PC事務職
この方は10年以上前から割と定期的に当院のメンテナンス治療を受けていましたが
結婚後、地方に住所を移されて横浜の実家に戻った時にたまにメンテナンス治療を
受けに来るって頻度になっています。今回の来院は1年半ぶりで院長指名でした。
Sさん曰く“居住地の整形外科や接骨院、自費治療の鍼院もいろいろ行きましたが
全然良くなりません。もう一生腕が挙がらないんじゃないかと思いツラいです。”
とため息交じりに訴えます。
主訴;左五十肩、頸部の痛み(3年前より)、耳鳴りが酷い。
触診すると胃の気(弱)、左鼠径部(硬)、左季肋部(痛)、左右SCM(胸鎖乳突筋)(固)、
頸後頭部(左>右)なので…耳鳴り+頸の痛み+五十肩=頸深部のコリ!!
“あぁ、このパターンね”
通常の五十肩治療で楽勝だな(ニヤリ)。と思い込みながら治療を進めます。
中封―丘虚-照海―4,5趾間穴-3,4趾間穴-絶骨-三里-蘭尾-曲泉-血海で
左鼠径部と頸部が緩んだので、仰向け状態で腕を挙げてもらいます。
“あれ?軽く挙がる…仰向けだからかな?”(よしよし、効いてるワ)
横向きになってもらい大転子周部+腹斜筋の鍼刺激でSCMを緩めてから抜鍼後、
Sさんに起き上ってもらい中間チェックしてもらいます。
“腕は完全じゃないけどだいぶ挙がります”(嬉しそう)
うつ伏せになってもらい、背骨の棘突起間から仙骨にかけて“アンカーショット”で
肩上部、腰部を緩めて頸後頭部をチェックすると分解後線から邪骨の緩みを確認
出来たので今日の鍼治療は終了です。
五十肩は最終チェックで6割の改善だったので“治るかもしれないです。”とSさんは
次回の予約を取って嬉しそうに帰りました。
次回に続く…。