こんにちは 治癒処の中野です。今回の症例報告は無月経症です。
Yさん42歳 法律事務所でデスクワーク(眼精疲労ハンパないです) 主訴:無月経症
このYさん、いつもは頸肩の強烈なコリ+腰痛を抱えていて、辛さの限界を超えると思い出した様に来院します。
今回は半年前から生理が無くなってしまい、病院でもう閉経かな?と言われながらもホルモン療法を勧められたそうで…
でもあまり(ホルモン療法)受けたくないから。で来院したとの事です。
令和2年12月下旬 無月経症第1回目
先ずは挨拶として“無月経はキチンと定期的に治療しないと効果ないんで、毎週来れますか?”と、念押しすると
“頑張って(通院)来ます、まだホルモン療法には抵抗があるので”って真剣に訴えてきたので
“じゃあ一緒に頑張りましょう”って事で治療開始です。
触診。頸周りにチカラが入ったままのような硬さ。腹診も腹直筋にチカラが入っている感じ
腰周り…というより臀部がガチガチに硬いです。股関節から骨盤周り全体に筋張った硬さです。
“あぁ~これは腰の冷えだな?(良かった…これなら何とかなるな)”
治癒処の処置では…とにかく頸!!頸を緩めろ!とスタッフに徹底してます。
Yさんへの処置も最初に仰向けで頸周りを丁寧に触診。足指、足首の処置を加えたら横向きに寝てもらいました。
横向きになったYさんの腸前腸骨棘の際にアクマ式鍼をぶち込みました。
Yさんは“重い~、響くぅ~、う~ん、う~ん”と置鍼中の5分間ずっと唸ってます。
私が鍼を抜いて“反対向きになりましょう”と言うと“やっぱ両側やるんですね(汗)”
と観念した様子で反対向きになり“う~ん、う~ん”と唸り始めました。
両側を終えたところで“頸周り…楽になってます”とYさんがコメント。次はうつ伏せです。
新しい技“太ももリリース”で太もも内側と外側を緩めるとYさんの腰から背中、頸肩まで連動して緩みました。
背中全体はまだまだ硬いのですが、頸周りはかなり緩んだので今日はこれにて終了です。
Yさん、来週の予約を取って帰りました。
翌週、令和2年最後の治療。2回目
前回の処置が効いています。頸は少し硬くなっていましたが、腰はだいぶ良い。
前回の処置に加えてうつ伏せ状態で腸骨アクマ式処置(Sandra Attackと呼んでいます)を施しました。
Yさん曰く お正月休みは毎年結構ゆったりできる。と言うので“イリーナ”(2019年出版:院長直筆のSF小説、500円/冊)を
お買い上げいただきました。
令和3年1月 3回目、4回目、5回目、6回目
Yさんの腰、だいぶマシ(でも普通のヒトと比べるとまだまだ硬い)
うつ伏せ状態で腸骨アクマ式処置(Sandra Attack)に背骨の棘間処置(Anchor Shot)を追加しました。
背骨の棘間が狭いこと狭いこと(汗)鍼の長さはそのままに、太さを2レベル上げてやっと棘間に入りました。
令和3年2月 7回目
今回の触診で、お腹周り、腰周り、頸周りに棘間とかなり改善(チカラが入った状態が抜けている)していたので、
“Yさんどうですか?生理はまだ来ない?”と尋ねると“半年以上(生理が)ないので周期が分からないけど、まだ無いです。”
との回答でした。本日も前回と同様の処置で終了しました。
税務関係の仕事が忙しい時期なので再来週の予約じゃないと来院出来ないとの事。物凄い忙しいらしいので私はYさんの身体が心配です。
8回目
やはり毎週の来院時よりも身体は硬くなっていましたが、Yさん本人はそんなにツラくは無いとの事。
今日も前回と同様の処置。背骨の棘間がだいぶ緩んできたので通常の鍼(1.5インチ#36)でも棘間刺激が可能になった。
令和3年3月 9回目
前回と同様の処置。鈴木先生の手が空いていたので手伝ってもらう。ローラー大作戦で使用したローラー鍼を季肋部から
背部の肋骨尖端にかけて、丁寧に皮膚に赤みが帯びるまでローラー刺激してもらいました。
10回目
今回の触診ではお腹、背中ともだいぶ柔らかくなっていて…フツーの人に近づいた感じです。
“お腹…だいぶ良いね”と言うと、“そうだ、先週生理がきました。8か月ぶりに…”
“良かったね、やっぱまだ閉経なんて早いよね。”と、たあいもない会話で私もYさんもすっかり安堵しました。
今日の処置も前回同様に頸、腰、腹を緩めて終了しました。
仕事が忙しいので2月、3月は月2回のペースで来院していたYさん、次回の予約は3週間後の予約です。
4月 11回目
今月も生理が来た。との事なので一安心です。前回同様の処置で月1回のメンテナンス治療を勧めました。
どうぞお大事に。
考察 無月経症:いったん反復的な周期の月経を経験していた女性が、3か月以上月経がなくなってしまうこと。
体調不良、精神的ストレス、無理なダイエットや拒食症・過度のスポーツなどで体脂肪が少なくなりすぎた場合、
薬の副作用等でしばしば起こりうる(Wikipediaより)。とあります。私自身の所見では子宮に機能異常がない場合
慢性的な腰背部痛、腹部及び手足の冷え、股関節、大腿部の張りや硬さのある方に生理痛、生理不順、無月経が多い
ように感じます。このような方は鍼灸治療と併用して●当帰芍薬散●桂枝茯苓丸●温経湯などの服用で無月経症の改善
を目指すのが良いと思います。
※当院お奨めの漢方専門医院は西区の横浜ベイサイドクリニックと中区の小菅医院になります。