こんにちは 院長の中野です。
最近また古傷を持った新患さんが…大量に来院されてます。
当院の問診表には古傷の有無を細かく書いてもらう欄があるのですが、往々にして問診表に記載が無い場合がよくあります。
本人は気づいてない…忘れ去られたような古傷を我がスタッフたちは事細かに発見しては「これ?古傷ですか?手術したんですか?」と質問すると、「あぁ、これは20年以上前の手術痕だから…」ってな感じで患者さんは気にも留めていません。
スタッフが「主訴の腰痛は手術の後からだんだん始まっていませんか?」と尋ねると「あぁ、そういえばそうですね…」ってパターンになります。
今回紹介する症例報告はお腹に大腸癌の手術痕。背中に脊柱管狭窄症手術でステーを8個入れた手術痕を持つ患者さんです。
Kさん 70代 女性 主訴は腰痛からくる脚の痛みで歩行困難。
10/17 Kさんのパソコン予約メール
平成27年2月脊柱管狭窄症で、PLIF手術をして金具が入っています。昨年夏頃から腰、右側の尻から太腿、脛辺りが徐々に痛み出し、服薬治療とリハビリ治療をするも回復せず、今は歩行時の激痛に悲鳴を上げています。散歩が出来る様になりたいです。手術していても治療は可能でしょうか?
うわ~また、大変な患者さんみたいだな…でも診てみないと何とも言えないな…。って事で返信はしませんでした。
で予約当日。びっこを引きながらKさんが来院。見るからに痛そうな脚運びです。仰向けでベッドに寝てもらい、問診、視診、触診をすると脚(太もも周り)がギチギチに筋張っているのが目につきました。当然、太もも、脚の硬さは腰の筋肉を思いっきり引っ張ります。故に腰もガチガチ。更にTh9辺りからL5,S1くらいまで脊柱管狭窄症の手術痕。金具が8個入って固定しているとの事です。
私の経験では太ももの張りを解消してやれば腰は自然と緩むハズ。お腹と背中の手術痕はチェックすると深い部位で不快感があると言う。Kさんは初診なのでお腹の手術痕に浅く鍼刺激。メインは足首周り、膝周り、股関節周り、肘周りに鍼刺激。うつ伏せにして背中の傷に浅い鍼と股関節、骨盤周りにしっかり鍼刺激を加えました。
患者さんに院内通路を歩いてもらい歩行チェック。“だいぶ体重をのせて歩けます。痛みは明らかに減ってます” と言うので今日はこれにて終了です。
治療の効果はどのくらい持つかなぁ。
10/23 Kさんのパソコン予約メール
先週は有難うございました。
当日、地上に出て20mほど歩いたところで右のお尻から足首にかけて、いつもの様に痛み出してしまいました。
次回もよろしくお願い致します。
うわぁ~マジで??全然ダメじゃん…俺。
次回に続く