こんにちは 治癒処の中野です。
今回は物凄いツラそうなアトピー性皮膚炎の症例報告です。
第2回、治療後の背中だが…顔、頸、胸部、腹部、鼠経は赤黒く漿液でただれてもっと酷い。
初診は令和3年8月中旬で今年(令和4年)の1月8日までに計25回通院している患者さんです。
あまりの皮膚ボロボロ加減と痒みの為、満足に眠れないとの事で僕と山際先生で懸命に治療しました。
Hさん 30代の女性 全身の痒み(特に顔、頸、デコルテ周辺) 20代の頃アトピー性皮膚炎発症⇒
ステロイド剤でいったん落ち着いたので服用は止めた。令和3年の春、レースの服を10年ぶりに着たら
痒みがぶり返し始めた。初診時は全身、特に関節周りの痒み部分には血が滲んでる。ステロイドを
いくら塗ってもなかなか改善しないのでインターネットの口コミを見て来院したとの事。
8/15 担当・山際先生/中野 Hさんが初来院した時、偶然空いていたのが山際先生でした。山際先生も
これほどのアトピー皮膚炎の患者さんは診た事が無かったので私(中野)も一緒に治療する事になりました(汗)
画像①のように痒みが強く、夜中に皮膚を搔きむしってるようで、ただれた皮膚から血が滲み漿液が出ている状態。
顔も腫れて全体が赤い。特に酷い皮膚は頸周りから胸にかけて血が滲んでいる。
触診では後頭部、頸横、肩、腰の硬さが目立つ。
“アトピーは特に血行が悪い関節周りに強い痒みがでるんで、その悪い血行を改善してやれば痒みは減ってくるんだよ(私)”
“でも先生!滅茶苦茶硬いコリだらけですよ!!ここまで硬いコリ、取れるかなぁ?(山際先生)”
“それを改善するのがウチらの腕じゃない!(面白いんじゃない!)”
“じゃあ何回か一緒に入って(治療を)手伝ってくださいね”
“OK…”
ってな感じで暫く一緒に治療する事になりました。
先ずはガチガチなお腹を指標に頸と肩を緩めます。仰向けで頸から胸部、季肋部、腹、鼠経の状態をチェックします。
女性の場合、通常はおっぱいが隠れるように乳首に絆創膏を貼ってもらうのですが、この患者さんには貼りません。
Hさんの乳首は掻きむしられていて緑膿菌に侵されているので緑色をしています。乳輪の周部も掻き後で皮膚が血で
滲んでいます。
治療は右横向き⇒左横向き⇒うつ伏せ。で山際先生用に4,5回処置を固定します。
横向きは大腿骨の付け根周りの硬いコリに鍼刺激。脇腹から臍のラインと脇腹から剣状突起のライン。
これで頸の横がしっかり緩んだら反対向きで同じ処置を行います。うつ伏せでは硬い腰と背骨の間を広げるように
アンカーショット処置。僧帽筋がしっかり緩んだら仰向けでお腹をチェック。治療前より柔らかくなっていれば終了です。
第一回の治療後、Hさんに身体の感じを聞くと “痒みは変化無いですが、頸肩が少しダルくて力が抜けた気がします”
“身体の血行が改善していけば必ず良くなるから週2回のペースで続けてみてください”
“しっかり通ってみます!”
8/19 担当・神田先生/中野 頸は前回の治療で楽になった。頸奥の硬さはまだあるが少し眠れるようにもなった。前回と同様の処置。
8/22 担当・山際先生/中野 汗をかくと背中、胸、腹、膝裏が痒くてツラい。2回の鍼治療で眠れるようになってきた。
ステロイド剤は使ってる。前回と同様の処置。⇒Hさん治療中に眠くなる。治療後はスッキリしたとの事。
8月22日
8/24 担当・山際先生 昨日はよく眠れた。頸の根元に凄いコリが残っている。前回と同様の処置。
8月24日
8/28 担当・山際先生/中野 顔と脇と背中が痒い⇒治療後、頸肩が緩んだがデコルテ部に痒み残る。前回と同様の処置。
画像②の様に頸肩の硬さが改善して背中がキレイになってきた。睡眠も取れてきてるようなので頸前とデコルテ部、
そして顔の赤みが改善するように処置を若干変更する。
9月7日、治療中(アンカーショット)背中の皮膚は少しマシになってきた。
次回へ続く